2013年9月、オックスフォ ード大学の研究報告(※)で、
「今後 1 0 ~ 2 0年ほどで 、 I T化の影響によって米国の 7 0 2の職業のうち 、約半分(47%)が失われる可能性がある」
という衝撃的な予測が出され、世界中で話題になりました。
(※「雇用の未来ーコンピュータ化に影響されやすい仕事」)
なくなる仕事の中には、私が勤める銀行も入っています。
10位に新規口座開設担当者、17位に住宅・教育・自動車ローンの融資担当者、20位に窓口係。
うかうかしていられません。
2015年12月には、野村総研から、
「(今後10〜20年後に)日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に〜601業種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算〜」
というレポートを公表し、我が国も例外でないことを示しました。(ニュースリリース)
ほんとうに私たちはAIに仕事を奪われるのでしょうか?
見過ごせないのは、
「単純作業だけではなく、複雑で高度な業務(いわゆる、ホワイトカラー)であっても、コンピューター化が可能になる」
ということです。
税理士、公認会計士、弁理士、司法書士。
もちろん、私が取った中小企業診断士もです。
これが本当なら、
資格を取って転職しようと自己研鑽するのは、ムダな投資ということになります。
それでは、今、自分のキャリアプランをどう組み立てればいいのでしょう?
東京大学大学院准教授・松尾豊氏は『人工知能は人間を超えるか』の中で、こう述べています。
短期から中期的には 、デ ータ分析や人工知能の知識 ・スキルを身につけることは大変重要である。
長期的に考えると 、どうせそういった部分は人工知能がやるようになるから 、人間しかできない大局的な判断をできるようになるか 、あるいは 、むしろ人間対人間の仕事に特化していったほうがよい 。
AIとの共生を考えた時に「AIに代替されない能力」の獲得が必要です。
それは具体的にはなんでしょう?
野村総研は「AI と共存する未来」(2017年12月)の中で、次の3つを挙げています。
2.ソーシャル・インテリジェンス(コミュニケーションや協調性)
3.非定型への対応・適応力
また、Brandon K. Hill氏は、
2.リーダーシップ(人を動かす力)
3.アントレプレナー・シップ(起業家精神)
を挙げています。
これをベースに、中小企業診断士としてなにが必要か考えます。
このまま消えていくわけにはいきません。
(つづく)