(株)レッジ社主催のウェブセミナー「Ledge.ai Webinar」に、
たまたま、BERT本著者、近江氏が登場するというので、
聴講してみた。
だれもが聞きたいのは、
BERTは実務で役に立つのか?
ということだろう。
NLPモデルとして最先端は、
BERTではなくGPT-3だろうし、
その後も毎日のように新モデルが出てきている。
なぜ、いま、BERTなのか❓
その疑問に対し、氏は、
BERTは、産業界でよく現れる、文章分類、情報抽出、類似文章検索などのタスクが得意である
と、産業界での有用性を指摘する。
実際、金融業界でも、
三井住友FGが、
BERTをベースにしたAIシステムを開発し、
まずはSMBC日興証券など2社のコールセンターの照会応答支援業務に、
さらにはそれを三井住友銀行をはじめとするSMBCグループ全体で活用する予定
という(2021年2月17日付SMBCのニュースリリース)。
また、
GPT-3との棲み分けも次のようにできているという。
ちょっと安心した。
最後に、
今後の展望については、
NLP分野は画像領域のように、
大きなブレイクスルーがなかなか起こらなかったが、
このBERTのような
事前学習をベースにしたEnd-to-End学習モデル(*)が出てきたことで、
ひとつの起爆剤になるのではないか
ということで、
ワクワクしてきた。
あと
開発前に、
(BERTではなく)クラシカルなモデルで有用かどうか試す
という話も飛び出し、
と、ちょっとうれしかった。
(おまけ:セミナーの感想)
近江氏は、
いかにも、NLPの研究開発に従事する「理系」のひと、
という感じだった。
「まぁ」という口癖が常に入り(耳障りだった)、
マイクを気にせず早口で話すので聞き取れない箇所もあり、
このひと、ぜったい、わかりやすく説明しようとする気ゼロだな
と、ちょっと笑ってしまった。
しかし、
興味を持った本の著者の話を、
生で(YouTube Liveだけど)聞く貴重な機会であり、
とても有意義な時間だった。