正月恒例の金沢市消防団の出初式。
昨年(2018年1月7日)見に行ったが、すごいイベントだった。
まずは加賀鳶(かがとび)はしご登り。
1,000人を超えるという消防団員が40ほどのはしごを立て、支える。
おのおの精鋭がてっぺんまで登り、
号令に従い、アクロバティックなポーズを次々決めていく。
すごいなぁ〜。
でも、これって、火を消すのにはあまり役に立たないように思えるんだけど?
だれもがそう思うのだろう。

「消火活動は高所での作業が多く、現代でも『度胸を鍛える』意味があります。」
適切なアナウンスだ。
でも、これで終わりではなかった。
場を離れようとしたそのとき、テントからふんどし姿の男たちがたくさん出てきたのだ。
なんだ、なんだ、なんだ?
何が始まる?
固唾を飲んでその場で立ち止まる。

「これから一斉放水を始めます」
アナウンスが入る。
ふんどし男たちはホースを持っていた。
みんな正直に真上に向かって放水する。
当然、ずぶ濡れ。
なにやってんだ、この厳寒の広場で。
ズルしていいから、放水、ちょっと斜めにしろ。
風邪どころじゃ済まないぞ!
そもそも消防団員は消防士ではない。
だから仕事ではない。
みずからの意志で「金沢市民の安全を守るため、日夜努力している」尊い人たちなのだ。
そして、今日は、
みずからの意志で(?)、この寒空の下、ふんどし一丁になって冷水を身体いっぱい浴びているのだ。
帰り際の場内アナウンス。

「消防団員を随時募集しております。ご希望の方はぜひお申し出ください。」
それ、ふんどし一丁見せた後に言われても・・・。