地元金沢で外国人をよく見かける。
毎日、高速バスで富山へ通勤しているが、
乗り場には朝から外国人があふれている。
ダメだと言ってるわけではない。
ただ、平日の本来空いているはずのバスが、
外国人でいっぱいになると、
(なんだかなあ)
と思ってしまうのだ。
昨年夏、青春18きっぷで、
金沢から京都、奈良を経由して、伊勢神宮に行った。
やはりどこも外国人だらけだった。
「インバウンド需要の取り込み」が大事と言うが、
もう十分ではないか。
すでに日本の有名観光地は、外国人のためにあるようなものだ。
少しいらだった気持ちのまま、
伊勢市駅から徒歩で外宮、さらにバスで内宮へ。
参拝後、バスで駅に戻る。
駅のホームで地ビール「神都麦酒」を飲みながら、
少しとまどっていた。

地ビールは旅の必須アイテム!
日本人の「心のふるさと」と称される伊勢神宮に
初めてお参りしたのに
何一つ感慨が湧いてこなかったのだ。
反対に、
正式な作法で参拝している外国人を見て、
心を打たれた。
日本はあんたらのショッピングセンターではない!
日本はあんたらのテーマパークでもない!
そんなふうに常々不満に思っていた。
しかし、日本文化に興味を持ち、
真摯に対応している外国人を見て心が揺らいだ。
一部の外国人の態度を見て、
好き嫌いの判断をするのは偏見だ。
感情のスピードメーターの針を、好きか嫌いか、
どちらか一方に振り切るのではなく、
バランスを取って接するべきなのだ。
すこしすっきりした。
これも「お伊勢さん」のご利益(ごりやく)か。