テクノロジーは中立、という。
技術(テクノロジー)そのものに善悪はない。
それを使う人によって、善にもなれば悪にもなる。
原子爆弾は許されないが、そのテクノロジーじたいに罪はない。
これまで、AIやITは、
企業の収益向上や業務効率化に使うものとばかり考えてきた。
しかし、それだけではないのだ。
テクノロジーを、地球の(わたしたちが住む地域の)課題解決に使う。
そんなトークイベントに参加した。
テーマにあるSDGs (エス・ディー・ジーズ)って、最近よく耳にする。
正式には「Sustainable Development Goals」といい、
持続可能な世界を実現するための17の国際目標だ。
2015年9月の国連サミットで採択されたというから、3年以上前からあるのだ。
どこかで見たようなものばかりだが、特筆すべきは、
地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)という理念だ。
つまり、地域の課題を「他人事」ではなく「自分事」として、みんなで解決していこうというのだ。
そんな活動にAI・ITテクノロジーを活かせないか?
この問いかけに、
金沢市民の課題をテクノロジーで解決しようとする団体、
Code for Kanazawa の取組みが紹介された。
メインゲストの
国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット事務局長の永井三岐子さんは、
「おもしろい!」
と膝を打った。
「そんな発想はなかった」
と。
たとえば、このアプリ。
金沢で住んでいる地域を選ぶだけで、ゴミ収集日が自動表示される。
ゴミのジャンル別に、捨てることができるゴミの一覧を見られる。
アプリのソースコードはオープンで、全国どこでも無料で使える。
身震いした。
AIやITが世の中を変えていくけれど、
それは、企業のもうけとか生活の利便性だけではない。
SDGs meets テクノロジー。
幸せな出会いになればいいな。