北海道から帰ってきた。
もちろん、飛行機で。
北海道が大好きだ。
初めて行ったのは、JRがまだ国鉄だった1982年。
バイトをし食費を切り詰め、
そうやってお金が貯まると、
「北海道ワイド周遊券」(大阪発着¥26,400)を買って、
有効日数20日間めいいっぱい、旅をした。
北海道までは、飛行機ではなく列車と船。
あのころ大阪から青森まで直通列車があった。
大阪発9:55の特急「白鳥3号」。
日本海沿いを14時間ひたすら駆けて、
青森に23:51に着く。
そこからさらに青函連絡船。
船には定員がある。
多分そのせいだろう。
重いリュックを背負いながら、深夜の青森駅のホームを桟橋まで全速力で走ったのを覚えている。
あのころ使っていたガイドブック、
『とらべるまんの北海道』。
自費出版の全部手書きの口コミ情報誌だが、
今でも捨てられない。
この小冊子にはあのころの自分の足跡が、
数え切れないほど刻まれているのだ。
今回は出張だったので、観光はゼロ。
ホテルと支店の往復の途上で、
旧赤れんが庁舎を見たり、
時計台を見たりしただけ。
唯一、楽しんだのはホテルの豪華な朝食だ。
初日は料理を取りすぎ、胃薬のお世話に。
2日目、あれほど気をつけようと思ったのに改善されず。
3日目になって、ようやく抑えた(つもり)。
でも、やっぱり北海道、いい!
いつかポンコツ車でも買って、北海道をめぐってみたい。
線路はほとんどなくなったが、
どこかに思い出のかけらは残っているはずだ。