「お店はとにかくお客さまが多ければ多いほどいい」
そんなふうに思っていませんか?
でも『お客を捨てる勇気』の著者、中谷嘉孝さんは、
「お客を選ぶ勇気がないと、ビジネスはやがて疲弊する」
と言います。
特にスモールビジネスの世界では、その言葉はリアルです。
世の中には、
「安くて便利ならOK」という“自分勝手なお客”もいます。
そういう人は、ちょっとでも他に安いお店が出たらすぐにそっちへ行ってしまう。
でも、そんなお客を無理に追いかける必要はありません。
それよりも“自分のこだわりに共感してくれるお客”だけに絞ったほうが、長く、楽しく続けられます。
だからこそ、まず大事なのは「自分がどうありたいか」をはっきりさせること。
あなたはどんな仕事がしたいですか?
どんな人と関わっていたいですか?
それを言語化することで、あなたの店(ビジネス)の“旗”が立つんです。
著者が提案する基本ステップは3つ:
② 想いをカタチにする
③ 想いを伝える
「安さ」や「便利さ」じゃなくて、
「このお店の世界観が好き」「この人の仕事ぶりに惹かれる」という共感でつながるべき。
たとえば、こんなふうに想いを伝えるのもアリ:
「安く早く済ませたい方は、きっと他のお店のほうが向いています。
一人ひとりにじっくり向き合うため、小さなお店にしています。」
ちょっとドキッとしますが、これが“選ばれる店”の姿勢。
実際、入りづらいくらいのほうが「常連になると誇らしい」お客が来るんです。
競争相手の多い今の時代、同じようなことをやっているだけでは戦えません。
だからこそ、「人と同じことはしない」「あえて市場をずらす」という勇気が必要。
実績、こだわり、価格設定――
自分を安売りしない姿勢は、お客の信頼につながります。
そして何より、大事なのは「本気」でやること。
どんなに小さな店でも、情熱が伝われば、
お客さまは“あなたのファン”になってくれる。
共感してくれる相手とだけつながる。
そんな“心の富裕層”との関係づくりこそが、小さなビジネスの安定を生むんです。
ビジネスをはじめるときは、「ぜんぶの人に来てほしい」と思いがちです。
でも、大事なのは「あなたに共感した人だけが来てくれればいい」という覚悟。
お客を捨てる勇気こそが、あなたのビジネスを自由にし、輝かせます。
